◆レベル 1/400 タイフーン級◆ |
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●外観 旧ソ連が開発した、史上最大の原子力潜水艦『タイフーン級』です。映画『レッド・オクトーバーを追え』で出てきた主役潜水艦の元になったものと言えばお分かりでしょうか。このキットを出しているのは、ドイツのレベル社で、それをラジコンに改造されたのはRNさんです。 1/400というスケールで40cm程の全長にも関わらず、このモデルではガス式のバラストタンクを装備しています。以下、その脅威のメカニズムを紹介いたしましょう。 このキットでは、旧式のタイフーン級となっているため、縦舵と横舵は近代式に改造されています。また、あわせてスクリューの周りにシュラウドリングを設けています。SLBMのミサイルハッチは手動にて開閉可能です。 スクリューは英国の模型店にて売られていたダイヤ25mmのスクリューを削っています。良く見ると同じ方向へ回転するようになっていますが、シュラウドリングのおかげで、半トルクの影響はほとんど無いそうです。スクリューの周りのシュラウドリングはキットにはありませんが、これはミニ四駆の大径ホイールを削って作られています。 ●内部メカ 上部ハルを外して中を見てみました。水密区画は特徴的なセミドライハルとなっています。 上下のハルの接合は、艦尾側は爪で引っ掛け、艦首側にて下からネジで止めるようになっています。 前部メカ室の様子です。底にバッテリーが見えています。バッテリーの上に被さっているのが詰め替え式ライターを使ったガスタンクになります。その右側にブロー・ベント兼用のサーボがあります。ちょっと見えにくいですが、ガスタンクの下に受信機があります。 セミドライハルの中央には、バラストタンクがあり、ベント弁が見えています。その後部には上層にRNさん自作のアンプが乗り、底部にはバッテリーが収まっています。そう、このモデルではバッテリーは前部と後部に2本ずつ分散して収納されているのです。ちなみに後部メカ室には開口部が無いためバッテリーの交換は出来なくなっています。アンプとバッテリーの後部に縦舵・横舵用のサーボとモーターが1つ見えています。 後部メカ室の上部に3本の端子が出ていますが、スイッチ用と電飾用になります。また、この端子は充電端子を兼ねており、充電器からのケーブルをつなぐことでバッテリーを充電できるようになっています。司令塔の艦橋部にLEDがあり、パイロットランプとなっています。そして、その後の潜望鏡がプッシュ式スイッチとなっており、出し入れすることで電源のON/OFFをするようになっているのです。なお、プッシュスイッチは司令塔内にあり、可動部はゴム風船で覆われています。 メカ室最後部の様子です。モーターの出力はメカ室の外部で2軸に分岐されており、ギア比は1:2.7の減速となっています。
縦舵は実艦では動翼のみの可動ですが、舵の効きを良くするために全浮動型となっています。なお、上部縦舵のホーンと下部縦舵のホーンはピアノ線で連結しており、両方とも可動します。 横舵はこの狭い艦尾の内部でリンケージされています。横舵のシャフトには薄いりん青銅の板で作ったホーンを半田付けしているそうです。 ●ガスバラスト・システム
本モデル最大の特徴がこのガスバラストシステムになります。前部メカ室にガスタンクとベント弁/ブロー弁用のサーボが収まっております。ガスタンクは詰め替え式のライターを使っており、ガスの補充が可能となっています。使用するガスは134aの代替フロンです。 ガスタンクが空の状態では、バラストタンク内を満水にしても浮いていられる浮力にしているので、ガス欠で浮上できない事が無いようになっています。また、万が一のためのために外付けでフェールセーフがベント/ブロー用サーボに接続されており、ノーコン時にはフルブローで緊急浮上するようになっています。 バラストタンクを横から見たところです。ベント弁を開放するリンケージがメカ室から伸び、ベント弁へつながっているのが見えています。ベント弁にはスプリングが付いており、常時ベント弁は閉じられるようになっています。 ●総括 40cm程の小さな模型の中に、ガス式のバラストタンクを備え、艦尾の狭い中でリンケージを内蔵にするなどとても素晴らしい作品に仕上がっています。走行性能も良く、水中でも軽快に走ります。 Get the Flash Player to see this player.
[2008/12/07:雲山]
[2008/12/16:更新(雲山)] |
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